福岡フードサービス
株式会社は、「魚滓(ぎょさい)」の回収業務を行っている会社です。魚滓とは、魚の肉を取り除いたあとに残る魚の頭や尾、骨、内臓などのことです。
魚滓は魚の「アラ」とも呼ばれ、鮮魚小売業、水産卸売市場、水産食品加工場、スーパー、百貨店、鮮魚店、寿司屋など流通の過程で排出されます。
魚の4~5割程度の部分は、刺し身や切り身にできますが、加工・料理後に残る3~5割の部分も、コラーゲン、DHAやEPAなど栄養価を多く含んでおり、例えば、うなぎの骨せんべいやマグロの甲焼き、汁物やサメの軟骨など食材として利用されています。
鮮度を保持して回収された魚滓は、リサイクル工場に搬送され、良質な「魚粉」「魚油」といった再生資源として生産され、高たんぱく資源として活用されています。
廃棄すれば「ごみ」となってしまう魚滓を、資源として活かしリサイクルする取り組みは、循環型社会の構築へ向けての貢献であると考え、福岡フードサービス 株式会社は業務を行って参ります。
回収した魚滓は、保管施設を経て再生利用業登録事業所に搬送され、生産ラインの適正な工程により魚粉が製造されます。魚粉は、主に養鶏・養豚に必要な飼料の原料として流通しています。
(主にタンパク資源として利用される)
主に養鶏・養豚に必要な飼料の原料として流通している魚粉には、製造過程で生じ、濃縮する工程を経た「ソリブル」と呼ばれる液分が添加されます。「ソリブル」には、水溶性タンパク質(遊離アミノ酸)や各種ビタミン、ミネラル等が多量に含まれています。
食品については、売れ残りや食べ残し、製造・加工・調理の過程において生じる廃棄物等が含まれ、飼料や肥料、油脂製品、メタン、炭化製品(燃料および還元剤としての用途)、エタノールの原料として再生利用が可能です。
2015年、国連総会で採択された「持続可能な開発目標」(SDGs:エスディージーズ)のうち12は「つくる責任、つかう責任」であり、食品ロスや有価物の投棄といった問題を解決するため、持続可能な生産・消費の形態の実現が求められています。
廃棄すれば「ごみ」となってしまう魚滓等の水産資源を、再生資源として活かしリサイクルする取り組みは地域社会の資源ともなり、持続可能な循環型社会の構築へ向けて必要不可欠です。
「SDGs」は、2030年までの達成を目指し世界が取り組むべき大きな目標で、問題のポイントは国によって異なり、状況に合わせた対策や支援が求められています。
しかし、欠かせないことは、わたしたち消費者個人の意識と行動だといえるでしょう。子どもたちの未来のみならず、遠い未来まで維持できる「輪」をサイクルとして繰り返しながらつないでゆきましょう。